
2002年、「地球シミュレータ」。
かつて、圧倒的な性能で世界に衝撃を与えたスーパーコンピュータがあった。
その性能は、スプートニクショップになぞられ「コンピュートニクショック」と呼ばれ、アメリカ政府によるスーパーコンピュータに対する大きな投資の契機となった。
「TOP500 Supercomputing Sites」は御存じだろうか。
http://www.top500.org/
この11月にランキングの更新があり、中国のシステムが初めて1位を獲得した。
これはアメリカと日本以外の国が初めて1位を獲得したこととなり、スーパーコンピュータも新時代を迎えたといえよう。
さて、スーパーコンピュータの世界にも流行がある。
今の流行は「スカラ型」と呼ばれるスーパーコンピュータ。
これはアキバで買えるようなパーツを集めてパソコンを作り、数十万台、並べて繋げる。
当然、1台1台の性能は低い。
しかし、うまく作業分担できることで最終的な能力は高い。
さて、日本が得意とするスーパーコンピュータは「スカラ型」ではなく「ベクトル型」と呼ばれるもの。
これは、アキバでは買えないパーツ・・・全てが専用品で作られたコンピュータ。
もちろん、この地球シミュレータも日本のお家芸であるベクトル型であった。
ではなぜ、「スカラ型」が流行っているかというと、それはコスト。
開発費はもちろんのこと、維持費も安上がり。
なんていったって、パーツがアキバで買える(ようなもの)からである。